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2022.08.21 バラの豆知識

バラの品種と香りの違い

Rose Cheekでは、より高品質で多種多様なローズウォーターの製造のため、研究機関と共に、ローズウォーターの蒸留条件の確立と、品種によるバラの香りの違いについて、独自に研究を進めています。

今回は、その研究を少し覗いて見ましょう。

 

バラの品種

現在、バラは世界で数万種あると言われ、日々世界中で品種改良が行われ、様々な品種が生み出されています。

Rose Cheekでもローズウォーターの原料として、メインで取り扱っている「ダマスクローズ」は、最も古くから存在する品種のひとつとして知られています。

 

 

バラの香りの分類

バラの香りは、大きく7系統に分類できると言われています。

  1. ダマスク・クラシック系
  2. フルーティー系
  3. ティー系
  4. ブルー系
  5. スパイシー系
  6. ダマスク・モダン系
  7. ミルラ系

 

こちらの7系統ですが、皆さん、イメージはつくでしょうか?

バラの香りとして、最も皆さんに馴染みがありイメージしやすいのは、「ダマスク・クラシック系」かもしれません。ダマスクローズの香りもこちらの「ダマスク・クラシック」に分類されます。

もちろん、香りと言っても一種類の単純な香りではないため、明確にどれかの系統に区分するのは簡単ではありません。例えば、「フルーツ香にティー香が混ざったような・・・」といったものも、たくさんあります。

 

 

身近なバラの香りの研究

Rose Cheekでは、村山市役所の協力の元、研究機関と共に村山市の東沢バラ公園(※)で実際に40種類以上香りをかぎ、その中から特に香りの強いバラを22種類程選抜し、生バラの香気成分プロファイリングを行いました。

(※)Rose Cheekのホーム、村山市にある、7ヘクタールの広さと、約750品種2万株のバラを持つ国内有数のバラ公園。

 

 

具体的には、生のバラを採取後、1時間以内に定容積空間に入れ、一定時間、吸着剤存在下で香気成分を捕集、加熱脱着法によるGC-MSで香気成分のクラスタ解析を行いました。

 

その結果、発生香気が多い品種として、

 

ブルーライト(ブルー系)

アライブ(ダマスク系+フルーティー系)

パパメイアン(ダマスク・モダン系)

ティノローズ(ダマスク系+フルーティー系)

薫乃(フルーティー系+ダマスク系+ティー系)

 

などの品種が該当しました。

 

香気成分としては、citral、neral、myrcene、geranial などが特に高濃度を示しました。

 

Neral(ネラール)・・・モノテルペンアルデヒドの一種でやや弱いレモン臭と甘みがある。

 

Geranial(ゲラニアール)・・・Neralの幾何異性体の関係にあり、強いレモン臭を持つ。

 

Citral(シトラール)・・・NeralとGeranialの総称。レモングラス油の主成分。

 

Myrcene(ミルセン)・・・天然に存在する有機化合物。ローリエ、バーベナ、フェンネルなどに含まれる、こころよい芳香を持つ物質。

 

香気成分の分析も大切ですが、人が香りをかいだ時に「良い香り」と感じられることが重要ですから、合わせて官能検査も実施しました。

 

様々な品種のバラの香りをかぎ比べたり、実際にその香気成分を分析してみるというのは、なかなか無い機会ですので、これらの実験は大変興味深いモノとなりました。

今回の実験では、香りの7系統を明確に分類できるような、特徴的な香気成分の物質郡を発見するまでには至りませんでしたが、Rose Cheekでは、上記の実験・検査の中から、香りの系統が異なるとされるいくつかの品種を、実際に栽培して育てております。

どのように製品化に関わってくるかは、今後のお楽しみです!

 

 
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